最近、MR経験が1年~3年程度の比較的若い方々から、以下のようなキャリアに関するご相談をいただくケースが非常に増えています。
- MRの仕事をこのまま続けるべきか
- 他の世界も見てみたいけど、今のキャリアを捨てるのは怖い
元MRの私が「MRとしての5年間で得た、現在の仕事にも活きている3つの武器」を解説します。
本記事はYouTube動画でもご紹介していますので、動画視聴はこちらから↓
こんな方におすすめ
- MR経験1〜3年で、今後のキャリアパスに迷っている方
- MR経験で得られるスキルを客観的に評価し、市場価値を知りたい方
- 後悔のない転職のタイミングを知りたい方
- MRとして得たスキルを他業界でどのように応用できるか知りたい方
この記事を書いた人
にしまがMR経験で得た武器3選

MRの活動は、単なる医薬品の営業ではありません。
高度な専門知識、論理的思考力、そして人間関係構築能力が求められる、非常に市場価値の高い職業です。
私がこの5年間で獲得した、普遍的なビジネススキルとして応用できる3つの武器は以下の通りです。
- 情報は宝:誰よりも相手を知り、密度濃く情報を蓄積する力。
- 試行回数:量をこなし、PDCAサイクル(試行錯誤)を回し続ける力。
- 結局は人:DX時代においても変わらない、人と人との信頼関係を築く力。
これらのスキルをMR時代に習得できたかどうか、次のステップに進む前のチェックリストとしてご活用ください。
MR経験で得た武器① :誰よりも相手を知り、密度濃く情報を蓄積する力

MRの活動において、活動の「やりやすさ」と「実績」に直結するのが、
- どれだけ多くの情報を持っているか
- 情報がどれだけ濃密であるか
ということです。
製薬業界はコンプライアンスが非常に厳しく、MRとドクターの面会時間は年々短縮される傾向にあります。
しかし、結局コミュニケーションとは「人対人」
顧客となる先生方の情報を集めることは、先生たちの行動を変えるっかけ作りの源泉となるようなイメージです。
情報を宝に変える2つの密度

情報を単なるデータとして収集するのではなく、行動を変える源泉として活用するためには、以下の2つの側面の情報密度を高める必要があります。
- 相手を知る(プロフェッショナルな情報)
- 相手と会う(ヒューマンな情報)
1つ目は「相手を知る」こと。
これは、先生方の医学的な背景や研究に対する関心を深く理解するための情報です。
- 学術的背景: 執筆した論文、専門分野、所属している意局や派閥、どの先生と仲が良いか。
- 関心の焦点: 現在、特に力を入れている研究テーマ、学会での発表内容、競合品に対する見解。
これらの情報を知ることで、MRは先生方のプロフェッショナルとしての関心事に合わせて、最適な情報提供を行うことができます。
そして2つ目が「相手と会う」こと。
これは、先生方の「人としての側面」を理解し、より効率的かつ円滑に面会を行うための情報です。
- コンタクト情報: 1週間の中でどの時間帯に会いやすいか、どの時間帯だと機嫌が良いか。
- プライベート情報: 家族構成、趣味、最近旅行に行った場所。
この「相手と会う」という側面は、情報量を蓄積していくと自分の1日の訪問が効率化されるというメリットもあります。
病院に出向いたのに先生に会えなかったというような無駄もなくなるので、突き詰めていいポイントでしょう。
市場価値への応用:キャリア支援における「情報」の力

にしまが現在行っているキャリア支援の仕事でも、この「情報」の重要性は全く変わりません。
- 求職者のインサイト: ご相談に来る方の過去の経験、キャリアビジョン、転職を通じて解決したい「本当の悩み」
- 企業インサイト: 企業が今、本当に求めている人物像、具体的な年収レンジ、非公開の社内事情、昇給カーブといった「手触り感のある情報」
これらの情報密度が濃ければ濃いほど、最適な求人を紹介し、求職者のキャリアチェンジを成功させる確率が高まります。
MR時代に培った、情報を深掘りし活用するリサーチ能力は、異業種でも応用可能なスキルとなっています。
MR経験で得た武器②:量をこなし、PDCAサイクル(試行錯誤)を回し続ける力

MR経験で得た武器の2つ目は試行回数です。
この試行回数は大きく分けて以下の2つになります。
- 訪問回数
- 面会におけるトライアンドエラー
製薬会社には充実した教育制度やロープレがありますが、面会スキルは実際の面会の中でしか磨かれません。
私自身、面会がとても得意というわけではなかったのですが、この「訪問回数」と「面会でのトライアンドエラー」のかけ算で実績を出すことができました。
絶対的な活動量が必要

スキルが未熟な新人時代ほど「まずは量をこなす」マインドは重要です。
私自身、新人の時は
- 製品や疾患の知識が完璧でなくても、とにかく先生のところへ訪問する
- 1日10件、15件と回り、夜遅くまで足を動かし続ける
というように、絶対的な活動量(量)を担保し、多くの失敗や成功のサンプルデータを集めてきました。
この経験が、後から質がついてくるための土台となったと感じています。
面会の場でパターンを試す

もう1つ重要なことが、1回の面会を漫然とこなすのではなく、実験の場として捉えることです。
面会の入りでの会話のパターン、リテールになった時の情報提示の順番、先生からのヒアリングの仕方など、あらかじめ「今日はこのパターンを試そう」と自分の中で設定したものを、テストしていきました。
この1面会1試しを実施しPDCAサイクルを回すことで、自分だけのトークスクリプトや面会時の成功率が高い「型」が磨かれていきます。
市場価値への応用:人材紹介における「型」の確立

この力は、現在のキャリア支援業においてもそのまま活きていると感じます。
- 面談数の確保
- 面談の「型」の確立
最初の頃はとにかく数をこなし、多くの方の悩みを聞き、多くの求人情報を知ることからスタートしました。
現在までで累計800人以上の方と面談をしてきています。
そして、1面談ごとに、求職者の方の経歴のヒアリング、志望動機の深掘り、求人情報の提示の順番などを微調整し、最適な面談フローという「型」を確立しました。
MR時代に培った「量をこなしつつ型を定めていくPDCAサイクル」は、あらゆるコンサルティング業、企画職、マネジメント職で求められる、極めて再現性の高いスキルです。
MR経験で得た武器③:DX時代においても変わらない、人と人との信頼関係を築く力

AIの発達やMR活動のデジタル化が進み、「MR間での差別化がしにくい」と言われるようになりました。
しかしどれだけテクノロジーが進化しても、ビジネスの最終局面では「誰から買うか」「誰の情報を信じるか」という人の感情が決め手になります。
これは製薬業界も例外ではありません。
現代社会には良い商品があふれかえっています。
これからの社会においては、「誰が携わっているか」「誰から買うか」という信頼のフィルターを通して、商品やサービスが選ばれていく時代になるでしょう。
商品が選ばれるのは、情報を持ってくる人(MR)自体に価値があるからです。
MRとして、情報提供者として、「信頼」という資産を築き上げた経験は、どんな転職先でもそのまま通用する最強の武器となります。
まとめ:次のステップに進むタイミングは「やり切った」と感じた時

MRの仕事は、市場価値も高く、需要も安定しており、年収レンジも高い素晴らしい仕事です。
学歴の高い方や高いコミュニケーション能力を持つ方が多く、MR経験者は、他業界でも非常に高く評価されます。
もしあなたが「とりあえず他の世界を見てみようかな」とモヤモヤしているならば、立ち止まって以下の質問に答えてみてください。
私はこのMRという仕事をやり切ったと、心から言えるのか?
「仕事をやり切った」と感じるタイミングは人それぞれです。
- 担当エリアで目標を達成したとき
- 社内で最も力を入れたプロジェクトを成功させたとき
- MR活動を通じて自分が得られたものを言語化できたとき
もし、こういった経験できていないと感じるなら、それはまだMRとして成長の余地があるということです。
「もうMRとして学べることは全て学んだ」と自信を持って言えるようになってからでも遅くはありません。
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