今回は、製薬業界でオンコロジーMR(がん領域担当)として活躍された後、海外MBAに挑戦されているゆたぽんさんに、オンコロジーMRのリアルな働き方ややりがい、キャリアパスについて伺いました。
本記事はYouTube動画でもご紹介していますので、動画視聴はこちらから↓
こんな方におすすめ
- オンコロジー領域に興味がある方
- オンコロジーMRの働き方について知りたい方
- オンコロジーMRのやりがいについて知りたい方
この記事を書いた人
自己紹介

現在、海外の経営大学院でMBAを取得中のゆたぽんと申します。
YouTubeやXで製薬業界に関する情報を発信しています。
これまで内資・外資・バイオベンチャーの3社で、営業(MR)、アカウントマネジメント、マーケティングと幅広い職種を経験してきました。
今日はその中でも特にオンコロジーMR時代について詳しくお話を伺います。
オンコロジーMRとしての担当領域と医師との関係性

最初からオンコロジーMRとして、主に乳がんや肺がんなどの固形がん領域を担当していました。
大学病院や基幹病院が中心で、KOL(キーオピニオンリーダー)である教授や部長クラスの医師と関わることが多かったですね。
合計で3年間経験しました。
「がんとは何か」という理解から始まり、癌の種類の違いや臓器別の違いを体系的に学んできました。
乳がんであれば、ホルモン陽性やHER2陽性、肺がんであれば扁平上皮など、がんのタイプが細かく分類されているので、情報のインプット量は多いと思います。
私は「面会が長いな」と感じたことはあまりなく、30秒で説明したり、エレベータートークのような時も多かったと思います。
しかし、新薬が出たタイミングや 適用が追加された時というのは、先生方が興味を持って時間を取ってくれている印象がありますね。
オンコロジーMRのやりがい

まずは「命に直結する薬」を扱えることです。
抗がん剤は生存期間に直接影響を与える薬なので、治療成果が明確に見えるという意味で非常にやりがいがあります。
まさにそうです。
「薬を使って患者さんの状態が良くなり、家族との時間を過ごせた」といったエピソードを聞いたときには、涙が出るくらい嬉しかったです。
患者視点の大切さ

ある乳がんの患者さんが下痢という副作用を懸念して、他社の薬を選ばれたんです。
MRをやっていた当初は「延命効果が高い薬=正義」だと信じていたので、「なぜ効果の高い薬を選ばないのか?」と疑問でした。
しかし、その患者さんは孫娘の結婚式に参加したくて、どうしても下痢を避けたかったのです。
患者さんの「人生の大事な場面を優先したい」という気持ちに、気づかされた瞬間でした。
このエピソードを通して、「延命を絶対的正義として振りかざしてはいけない」というように思うようになりました。
患者さんそれぞれに希望する最後の迎え方や人生において大事にすることがある。
オンコロジーMRは、ただ「良い薬を売る」だけではなく、「先生方とのディスカッションの中で患者さんのニーズを把握し最適な提案をする」ということができなければ務まらないと思います。
アンメットメディカルニーズへの挑戦

はい、そうです。
がんの中でも治療薬がない疾患領域はまだ多く存在します。
そういった「まだ助けられていない患者さん」に向けて新薬を届けられることは、非常にやりがいを感じる部分です。
実際の働き方と1日の流れ

午前中に内勤、昼と夕方にアポイントを入れることが多かったです。
1日3アポが理想ですが、少なくとも1日1名とはお会いするようにしていました。
PRジョイというアプリを使ったり、個人的にメールをすることもありました。
私立の大学病院では、秘書さんを通して調整することが多かったです。
多かったですね。
講演会の調整や資料作成だけで1日終わることもありました。
北海道の翌日には福岡へ移動するなど、全国を飛び回ることが多かったので、旅好きにはある意味楽しみでもありましたね。
年収の変化

1社目で600万ほど、2社目では120万アップで750万、3社目では1100万まで上がりました。
転職時の職種についても教えて頂けますか?
1社目:キーアカウントマネージャー→2社目:MR→3社目:マーケティングのプロダクトマネージャーというキャリアチェンジです。
マーケティング部門に異動し役職がついたのが、収入面では大きかったです。
残業代もしっかり出たので、実質的な報酬はさらに上がっていました。
こちらの記事では、医薬品卸(MS)からMRへ転職し年収150万円アップに成功した転職者のインタビューをまとめてありますので、合わせてご覧ください⇩ 今回は、医薬品卸(MS)からMRへの転職を成功させ、年収150万円アップを実現した30代男性にインタビューを行いました。 キャリアチェンジを検討している方にとって、参考になるエピソードが満載です。 本 ... 続きを見る
【転職成功】MS(医薬品卸)からMR転職!年収150万円UPの転職成功者インタビュー!
まとめ

今回は、製薬業界でオンコロジーMR(がん領域担当)として活躍された後、海外MBAに挑戦されているゆたぽんさんに、オンコロジーMRのリアルな働き方ややりがい、キャリアパスについて伺いました。
オンコロジーに興味のある方や、MRを目指す方の参考になれば幸いです。
にしまファーマでは、医療業界のキャリア形成に役立つ情報をお届けしています。
転職をご検討の方はぜひ下記からご相談ください。



