本ブログは、製薬会社のCMC部門のリアルについてまとめました。

本記事はYouTube動画でもご紹介していますので、動画視聴はこちらから↓
高年収の製薬CMCのリアル!
「高年収で狭き門」というイメージの、製薬会社のCMC。
しかし、「製薬会社の業績悪化の煽りを最初に受けるのがCMC?」とも言われています。

自己紹介

キャリアスタートは、農薬のメーカーの研究職です。
一度目の転職で、外資系の製薬メーカーの品質管理部門を担当。
二度目の転職で、医薬品の研究や製造を委託する企業(CDMO)にて、CMOの領域を担当。
現在は、三度目の転職をし、内資系の製薬メーカーのCMC部門に配属されています。

そうですね。
CMC部門の立ち位置

CMCは「Chemistry, Manufacturing and Control」の頭文字を取った略語です。
CMC部門として独立している企業もあれば、研究本部の一部としてCMC部門があるという企業もあります。
製造に関わる業務なので、治験薬や研究の段階では工場に製造方法や試験方法等を移管する必要があります。
そのため、工場と関わりの強い部門ということで、生産本部の中にCMC部門があるという企業もあります。

外資系の製薬会社は自国にCMC部門を置き、薬の開発・研究は自国で完結させるため、日本にCMC部門を置かないです。
CMC部門の仕事内容

①合成を簡単にする
➁処方設計
製剤化という観点から、薬の安定性等を考えて、薬の開発方法を決めたり、原薬を飲みやすいように粉やカプセル、液剤にするという研究をしています。
また、次のようなことも行っています。
③品質管理の方法を決め、試験方法を開発
試験することで、その化合物がどのような性質を持っているのか明らかにしていきます。
また、合成経路を最適化し、薬の原価を落としたりする研究や、品質管理上必要な試験方法を開発するという業務も担当しています。

薬事部門のCMC担当の方が行います。
新薬を申請する前に、国に対し「て治験届け」の提出が必要となるため、そのような書類の作成を薬事部門が行います。

基本的には薬事部門が担当しますが、実際のところ、申請書類には多くの専門的な内容が伴う為、薬事部門とCMC部門が一緒に資料作成をすることも多いです。
また、申請後もその書類に関するやり取りが発生するため、質問に対する解答案を作成する等の対応をするのも、CMCの業務になります。

患者さんが実際に服用し、飲みやすさ等のフィードバックを受けて、例えば液剤から粉に変えたりする研究開発等もあります。

薬の用量については、治験中に決まってくることですが、用量によって開発方法等も変わってくるため、微調整をしながら決定していく流れとなります。
また、剤形と同様に、用量についても現場のニーズによって変更が必要な場合もあるため、都度対応していくことになります。

そうですね!
CMCは狭き門?

会社にもよりますが、新卒採用の方が多いです。

いわゆる旧帝大出身の方が、とても多いです。

色々な学部出身の方がいるのですが、薬学部出身の方は逆に少なく、2割程度になります。

慶応大学や東京理科大学以上の大学を出ていないと、CMCになるのは難しいかもしれません。
募集人数が少ないため、入りたいと思っても募集がないことが殆どです。

中途採用の場合は学部卒ではなく、修士課程や博士課程を修めていないと、CMCを含め製薬メーカーの研究職に配属されるのは難しいです。

あります。
博士ではなく、修士の方が採用されやすいという事情もあります。

企業の研究職に就きたいならば修士がオススメです。
博士の方の扱いが難しいと思っている節があります。
CMCは専門性だけではなく、チームで動く仕事になるため、コミュニケーション能力が求められる仕事です。
博士の方は、専門性が高すぎるが故に、会社に適応できない恐れがあるというイメージを持たれてしまうことが多く、採用側も躊躇してしまうようです。
しかし最近では、そのようなイメージも改善され、博士の方も採用されるようにはなってきました。
CMCの年収

一般的な製薬会社の水準と同じで、月給は25万や26万くらい。
年収は400万円ぐらいになります。

会社にもよりますが、30歳になれば、年収は600万円を超えて、700万円くらいの方もいます。
高年収の製薬CMCは人員削減の波がヤバかった

そうですね。
CMC部門は、薬の開発をしている時は忙しいですが、開発をしていない期間は大幅に仕事が減り、会社としては、完全に固定費だけがかかる部門になります。
そのため、会社の売上が下がり、研究開発にお金を回せなくなった場合、真っ先にその影響を受けるのがCMC部門になります。
実際に最近でも、国内製薬メーカーが相次いで早期退職募集を行い、研究開発部門の従業員を対象に含むケースが目立っています。
また、武田薬品はCMC部門を切り離し、スぺラファーマという会社を設立。
アステラス製薬は京都の研究所を切り離し、ユーロフィンという会社を設立。
塩野義製薬は工場も含め、子会社化して切り離し、他のメーカーの仕事も受注できるように業態を変えています。

そうですね。
しかし、それよりも人員削減をして、会社の経営を立て直す方が優先されているのが、最近の国内製薬メーカーの流れになります。
まとめ
今回は、日本化薬のMR事情についてお伝え致しましたが、いかがでしたでしょうか?
インタビュー内容を通して、転職のヒントや勇気を与えることができればと思います。
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