今回は、外資系製薬会社でMRを経て、マーケティング部門に異動された経歴をお持ちの方にインタビューした内容をまとめました。
こちらの記事では、インタビューの後編「もっと資材を使ってほしい!製薬マーケ担当の本音トーク」についてまとめてありますので、合わせてご覧ください⇩
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【切実】製薬マーケの本音!MRの皆さん、もっと資材を使ってほしいです
今回は、製薬マーケティングの現場で資材作成に携わる方にインタビューした内容をまとめました。 こちらの記事では、インタビューの前編「製薬マーケティングのリアル」についてまとめてありますので、合わせてご覧 ...
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こんな方におすすめ
- 製薬マーケティングの仕事内容や働き方について知りたい方
- MRからマーケティングへのキャリアを描いている方
- MRからのキャリアパスについて知りたい方
この記事を書いた人
MRからマーケティングへ!

今回はMRを経てマーケティング部門へ異動、現在は独立し、株式会社グランドアストの代表を務める大枝さんにお話を伺いました!
グランドアスト株式会社の代表大枝です。
経歴は以下の通りです。
製薬マーケティングの仕事とは?

製薬マーケの仕事は多岐にわたりますが、大きく分けて以下の4つの工程になります。
- プランニング
- 企画
- 実行
- 評価
会社による部分が大きいとは思いますが、私が今まで関わってきた会社では、全行程をマーケティング部で担当していました。
マーケティング部を中心として、
- プランニングのサポート部署
- イベントのサポート部署
- ビジネスアナリティクスのサポート部署
といったそれぞれのサポート部署があるイメージです。
プランニングでは、売上最大化を目的に市場調査や現状分析を行い、課題を明確化します。
「多くの患者さんに薬を届けるために今何が課題なのか」を数字の解析を通して考えるということですね。
実際の仕事としては、とにかく会議が多いです(笑)
担当領域

これは会社ごとに異なりますが、多くの製薬会社では「製品単位」や「適応症単位」でチームが編成されています。
そのため、例えば、1つの抗がん剤でも、乳がん、肺がん、血液がんなど適応症ごとに担当チームがあるケースもあります。
激務って本当?製薬マーケの働き方

確かに、以前は「朝まで働く」ような過酷な状況もあったと聞きます。
最近は働き方改革も進み、そこまでではありませんが、それでも会議は多く、業務量も多いのが現状です。
また、グローバルチームとの会議では、時差の関係から深夜対応が必要になることも。
社内外のステークホルダーとの仕事が多く、自分の裁量でコントロールできない部分が多いことから、激務という印象になるのではないかと思います。
医薬品のマーケティングで大事なこと

マーケティングミックスの4Pということばを聞いたことはありますか?
- プロダクト
- プライス
- プレイス
- プロモーション
「どんな製品をどこでどんな価格でどう売るのか」というマーケティングの用語です。
製薬会社では、この4Pのうち3つ(プロダクト・プライス・プレイス)がすでに決まっています。
そのため、製薬マーケティングでは、プロモーションしかやることないんですね。
逆に言うと、そのプロモーションをかなり深掘する必要があります。
製薬マーケティングのプロモーションには、以下のようなものがあります。
- MRによるダイレクトなマーケティング
- M3に動画を出稿したりしてeチャンネルでメッセージを届ける
- イベントなどの企画立案をする
そして、その1つ1つののプランニングにおいて、「なぜそのプランを実行する意味があるのか」をファクトを持って説明することが求められます。
そのため、以下のような仕事が発生します。
- 市場調査
- MRへのインタビュー
- 顧客へのインタビュー
- 営業部門やメディカル部門とのやり取り
これらが結構大変ですね。
評価制度

MRは面談件数や処方件数など、定量的な目標が明確にありますが、マーケティングはもう少し曖昧です。
競合他社の動向や社内の新薬のローンチ状況などで施策が変わることも多いからです。
KPIとしては、資材制作の納期達成、イベント実施数、アンケートでの満足度などが指標になりますね。
直接的に「このイベントやったことで効果がこれだけ出ました」という相関は、非常に見えにくいですよね。
ですので、例えば以下のような形で評価しています。
- 課題が「メッセージが伝わり方が不十分」…イベントでのアンケート結果がポジティブな回答50%超えとなったか
- 市場調査で3ヶ月前とイベント3ヶ月後で狙い通りの変化が起きたか
MRから製薬マーケティングへ異動する人の特徴

そうですね。
マーケティングは私が異動した時も人気がありましたね。
マーケティングの募集枠が3人に対して約40人が応募するような感じでしたので。
なぜ私が受かったかはよく分かりません(笑)
マーケティングでは、何もないところから仮設を立て、戦略を組み立てていく必要があります。
そのため、MRとしての現場での経験は非常に役立つと言えます。
数字を出しているということはもちろんですが、「こうやったら処方が伸びた」といった成功体験を、根拠とともに論理的に説明できる人はマーケティングに向いています。
一方で、注意が必要なのは、過去の成功体験に固執しすぎること。
「自分はこうやって成果を出したからこれが正解だ」と短絡的に施策に落とし込むのは危険です。
マーケティングでは、あらゆる角度からの「ファクトチェック」が求められます。
年収・待遇

私の場合、MRからマーケティングに異動しても年収はほとんど変わりませんでした。
基本給は変わらず、
という感じで、結果的にトントン。
27歳でマーケに異動した当時は、新卒に近い年収レンジ(550〜600万円)でした。
数年後にはマネージャーレベルに到達し、年収は1,000万円を超えるようになりました。
キャリアステップ

キャリアパスとして多いのは以下3パターンです。
- マーケティング部門内で、そのまま上に進む
- 他部門(ビジネスアナリティクス、メディカルアフェアーズ、デジタルマーケ)に専門性を移す
- 外部のスタートアップやコンサル、SaaS企業などに転職して新たなキャリアを築く
マーケティングは、業務内容が幅広く関わる部署も多いため、製薬業界に限らず、広く通用するビジネスキャリアなのではないかと思います。
マーケティング志望のMRへのアドバイス

マーケティングは、会社の戦略を動かす中心的な部署であり、高いビジネススキルが求められます。
ストレスもありますが、その分得られる成長は非常に大きいです。
マーケティングを目指すのであれば、まずはMRとしての現場での成功体験をロジカルに言語化し、蓄積しておくこと。
そのうえで、基本的なマーケティング理論(4P、SWOT、マーケティングプロセスなど)をしっかり学んでおくことをおすすめします。
まとめ

今回は、外資系製薬会社でMRを経て、マーケティング部門に異動された大枝さんインタビューした内容をお届けしました。
MRからマーケティングへのキャリアアップを目指す方の参考になれば幸いです。
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