今回は、製薬業界で注目を集める「KAM(キーアカウントマネージャー)」という職種について、実際に経験されたゲストの方に詳しくお話を伺いました。
製薬業界でキャリアを積んでいる方なら一度は耳にしたことがあるかもしれないこの職種。
しかし、その実態については意外と知られていないのが現状です。
本記事はYouTube動画でもご紹介していますので、動画視聴はこちらから↓
こんな方におすすめ
- MRからのキャリアアップを考えている方
- 製薬業界で年収1000万円以上を目指している方
- MR・MSL・KAMの違いを知りたい方
- 製薬業界の多様なキャリアパスを知りたい方
- KAM(キーアカウントマネージャー)という職種に興味がある方
この記事を書いた人
KAM(キーアカウントマネージャー)とは?

そもそもKAMとは何なのでしょうか?
KAM(キーアカウントマネージャー)の仕事は基本的にはMRと同じです。
しかし会社としての狙いが異なっているという特徴があります。
KAM(キーアカウントマネージャー)とMRには、大きく以下2つの違いがあります。
- KAMは重要顧客に特化した活動を行う
- KAMは本社マーケティングとMRの中間的ポジション
KAMの特徴①:重要顧客に特化した活動

1つ目は、重要顧客に特化した活動をするということです。
MRは担当エリア内の幅広い施設を訪問しますが、KAMは大学病院やがんセンターなどの重要施設のみを担当します。
KAMの特徴②:本社マーケティングとMRの中間的ポジション

2つ目は、本社のマーケティングと営業のMRとの中間的なポジションで活動するという点です。
本社により近いMRのような形で、重要顧客に対して戦略的にアプローチしていきます。
実は、日系企業にも最近こういった部署が立ち上がってきています。
ただ、外資系に比べて日系の方が遅れてスタートしているといった状況ですね。
私自身も日系企業でKAMとして働いていた経験があります。
MSLとの違いは?

製薬業界には似たような職種が複数あり、混同しやすいですよね。
まず、MSLだけは所属部署と目的が大きく異なります。
MSLは「メディカルアフェアーズ」という部署に所属していて、目的が売上の最大化ではありません。
MSLは重要顧客へのエデュケーション(教育)や医学的情報提供にフォーカスしています。
一方、MRとKAMは基本的に売上の最大化がミッションです。
所属先とゴールとして見ている方向がMSLとの大きな違いですね。
KAMとMRでは、基本的な活動内容や使える資材、プロモーションコードは全く同じです。
そのため、名刺に書いてある役職が違うだけにしか、顧客には見えていないという状態もありました。
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KAMの仕事内容

大学病院やがんセンターなどの重要施設を担当し、MRと協力して講演会の企画・運営、重要顧客に対しての訪問などを行っていました。
MRと活動内容は大きく変わりませんが、部署や見せ方が異なるといった感じです。
訪問先は重要顧客がいる施設のみになるので、私は大学病院やがんセンターなどしか担当していませんでした。
KAMの成り立ち

歴史全体は把握していないのですが、私が1社目でKAMを経験した時の成り立ちについてはお話しできます。
当時、私が在籍していた会社ではKAMの存在はなく、MRだけで活動していました。
しかし、ある時、会社として今後は薬だけではなく、病院のニーズに合わせたソリューションを提供していくという方向性になったのですね。
そのタイミングで「アカウントマネジメント」という部署が立ち上がりました。
最初はパイロット的に数名のチームで動いていたのですが、それが営業部の1つの部隊として大きく広がり、私もアサインされました。
それが現在でいうところのKAMだったと言えると思います。
コンセプトとしては「病院のニーズを施設単位で解決していく」というところでした。
KAMになるためには

一番多いのは、マーケティング経験者です。
ただ、私はMRからKAMになったので、私の会社の経験で言うと、最終的にはMRからKAMになられた方も多かった印象です。
KAMに求められる人材は、
- MRとして成績を残している方
- マーケティング経験のある方
- 戦略的思考ができる方
- 重要顧客との関係構築が得意な方
といった方々。
KAMには優秀な方が多いという印象があります。
KAMの人数と担当エリア

私の時は40名ぐらいだったと思います。
大体35名~40名ぐらいではないでしょうか。
1人で4つの大学病院を担当するといった規模感です。
KAMは本社付けになりますが、配属パターンは会社によって大きく異なります。
私がKAMとして勤務していた時は、全国の各都道府県に1人~3人ほどが配属されていました。
四国であれば四国4県全てを担当する方もいましたし、東京は大学病院が多いので1人につき病院1つという形でした。
この場合、出張はそこまで多くなく、自分のアサインされたエリア内での活動となります。
一方、別の会社の話ですが、私が最後にマーケティングで仕事をしていた時は、全国でKAMが3名しかいませんでした。
かなり大きな眼科の領域を担当していたので、彼らは東日本・中日本・西日本というざっくりした分け方で、日本中を新幹線と飛行機を駆使して飛び回っているようなイメージでした。
KAMの担当エリアや人数は会社によって大きく異なると言えます。
KAMのKPIと評価制度

一番大きいものはやはり売上ですが、以下の指標も用いられています。
- 担当施設の処方数
- マーケットシェア
- 前年度の売上
KAMはMRと同じく売上に対して責任を負っているコマーシャル部隊のため、これらの数値が評価の大きな部分を占めています。
おっしゃる通りです!
KAMの年収

1社目でKAMを経験した時には、600万円ぐらいでした。
私は若くしてKAMを担当させていただいたので、額が低い方だと思います。
40歳ぐらいのベテラン勢だと1000万円前後の方が多かった印象ですね。
KAMは優秀な方が集まってきているという印象があり、MRで成績を残している方やマーケティング経験のある方が多くいました。
そういう方は給与レンジに影響してくる資格等級的な部分も高い方が多いので、年収も高かったのではないかと思います。
私の場合はMRと全く一緒で、日当も家賃補助ももらっていました。
まとめ

今回は、KAM(キーアカウントマネージャー)という職種について、実際に経験されたゆたぽんさんのリアルな声をお届けしました。
ゆたぽんさんのXはこちら
KAMは、製薬業界でキャリアアップを目指す方にとって非常に魅力的な選択肢の1つです。
MRとして経験を積み、戦略的思考を身につけた方、ぜひ次のキャリアの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
にしまファーマでは、医療業界のキャリア形成に役立つ情報をお届けしています。
転職をご検討の方はぜひこちらからご相談ください。



