コントラクトMRの将来は厳しい?【結論:全く厳しくない】

にしま
にしま
コントラクトMRの将来性って厳しいのかな?選択肢の1つに入れてるんだけど実際どうなの?

 

こんな疑問に答えます。

 

この記事にたどり着く方は、コントラクトMRという仕事に対して、

主に、

「不安定」

「将来性がない」

の2つの観点から総じて厳しいと勝手に感じているのかなと思います。

 

しかし、結論としては、「全く厳しくない」と思っているわけでして、

むしろ、今はどこの会社に所属していても会社員であることが、将来性は厳しいって言えますよね。

 

この考え方は、自分がコントラクトMRだから言っているわけではなく、

CSO(コントラクトを雇用する会社)のビジネスモデルが時流に合っているからです。

 

では、本日はメーカーMRからコントラクトMRになった視点から、

コントラクトMRの仕事内容や将来性について厳しくないと考えている根拠をお話しします。

 

また、YouTubeでもメーカーMRからコントラクトMRに転職して感じたことを話してますのでぜひ参考にお願いします。

(いつも長時間かけて作ってるので、チャンネル登録していただけると死ぬほど喜びます。)

 

 

【本記事の信頼性】
現役コントラクトMRが書いた記事

会社に頼るというマインドが間違い

最初から少し厳しいことを言いますが、待遇を会社に頼るというマインドの人が「○○の職って厳しいよね」と言ってます。

そもそも、もう「自分の金は自分で稼ぐ」時代に入っているわけで、会社にしがみつきたいと考えている人の発想が、コントラクトMR=将来は厳しいという発想です。

 

メーカーのMRと全く仕事内容が同じ

コントラクトMR=派遣されるMRなんですが、メーカーのMRの仕事内容と一切変わらず。

上記の記事でも話しているのですが、今後のMRはコントラクトMRで成り立ちます。

 

社員を1から育てる教育研修費も、人件費も総コストを考えるとコントラクトの方が安いかな、と思いますし

MRの仕事は新薬が出たタイミングが一番重要なわけで、新薬が出たタイミングに効率よくリソースを割くならコントラクトを雇った方が割がいい。

CSOのビジネスモデルは時流に乗っている?

こんなこと言うと、メーカーのMRに怒られそうですが、

むしろメーカーのMRの方が厳しいよな・・・なんて思っています。

理由は、何度も言いますがCSOのビジネスモデルが時流に乗っているから。

 

【MR業界の今後の人材配置の流れ】
・即戦力を求める
・リソースの適正配置(ヒト、カネ)

上記が、MR業界の人材配置の流れになると考えています。

 

即戦力を求める

即戦力を求める傾向にあると感じたのは、自分の転職活動での実体験からです。

僕はメーカーMRからCSOに入り、前職と同じ領域でのプロジェクトを探していました。

 

そして、同じ領域の薬を扱う派遣先に面接に行ったのですが、なんと5分で内定が出ました。(自慢じゃないです。そしてガチ。)

プロダクトマネージャーから、お褒めの言葉をいただきました。

この経験から、即戦力が求められることを肌で感じ、即戦力を求めるなら領域経験の多いコントラクトの方が需要高まるよな・・と思ったわけです。

 

リソース(人材、お金)の適正配置

そして、既にリソースの適正配置が始まっています。

ここでいうリソースとは、人材と、お金のことです。

MRはなくならないですが、現在のMRの数を適正サイズに持っていこうとしています。

MRの人数の推移を表した画像

(出典:AnswersNews)

従来であれば、企業は1から社員を育て、自社に適応した人材を育てるのが主流でした。

しかし、時は流れて経営者も変わり、現場のあらゆる「無駄」を知っていた人が上層部へと出世します。

2019年でMR業界に早期退職が横行したように、人材も整理され、かつ研究開発費を回収するために、製薬会社は躍起になります。

2019年に早期退職を行った製薬会社一覧

もちろん、会社にかかる経費で1番でかいのは人件費になるわけで、今後も住宅手当など、人材にかかる経費は減っていきます。

 

将来性は割とある

以上のことから僕は、コントラクトMRは割と将来性があると考えてます。

コントラクトMRの人数の推移を表した画像

(出典;日本CSO協会ー我が国におけるCSOの現状ー

日本CSO協会のサイトを見ていたのですが、全体のMR数が減少する中、コントラクトMRの数は微増。

ここで注目なのが、CSOを活用する製薬会社は130社に増えていることです。

例えば、コントラクトMRの数が増えると、コントラクトMRを管理するプロダクトマネージャーも増えるわけです。

そもそも、現場の営業の数が増えると、本社に行ける確率も増えますよね。

 

CSOは狭き門になりつつある

転職活動の体験として感じたのは、「すんなりと入れるわけではないな」ということです。

製薬企業がMRの数を減らす

コントラクトMRの数も減る

という論理は正しいのですが、CSO自体、割と有能な人材を募集している模様。

CSOは、クライアント(派遣先)に信頼を貰ってなんぼの世界なので、昔のようにMRをやっていれば誰でも入れる、というわけではなさそう。

製薬企業のアウトソーシング先になる?

海外のコントラクトMRの人数、割合を示した画像

欧米のCSOへのアウトソーシング率は10%で、日本は少ないという構図。

今後はどうなるか分かりませんが、活用する製薬企業が増える中、完全にアウトソーシングする会社もありそうだなと思いつつ。

 

そして、先日お亡くなりになられたクレイトンクリステンセンが製薬業界についてこんなことを言ってます。

・医薬品業界では、今後「サプライチェーンの破壊」が起こる。
今まで、製薬企業の社内で行われてきた研究開発、治験、製造、営業のそれぞれでアウトソーシングが進む。

・そうした破壊が製薬産業への参入障壁を下げ、新規参入を活性化する。

Innovator's Prescription クレイトンクリステンセン

 

まとめ

まとめると、

・コントラクトMRの人数は微増

・コントラクトMRを活用する製薬企業の増加
116社→130社

・海外のアウトソーシング率高め

以上のことから、コントラクトMRの将来は厳しいわけでもないなというのが僕の考えです。
確かに、MR業界全体でみるとMRの人数減るし、オワコンじゃね?説があるけど、どこの業界で働くのが幸せなのかは自分が決めることです。
  • この記事を書いた人

西 雅貴(にし まさき)

【経歴】2015年3月に長崎大学を卒業し、新卒で塩野義製薬株式会社にMRとして入社。その後、2019年10月にコントラクトMRに転職し、1年間の勤務を経てMRからキャリアチェンジ。2020年からヘルステック(医療IT)企業へ入社し医療業界のDXに携わる。2023年5月ににしまファーマ株式会社を創業。 医療業界の転職支援に特化した人材紹介会社を経営しながら、YouTubeやSNSで医療業界の転職情報や転職ノウハウを発信中。 お問い合わせは下記までどうぞ。 m.nishi@nishimapharma.co.jp

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